エネルギー産生栄養素(えねるぎーさんせいえいようそ)

エネルギー産生栄養素とは、体の中でエネルギー(カロリー)のもとになる、たんぱく質、脂質、炭水化物の3つの栄養素のこと。

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健康を維持し、生活習慣病を予防するためには、エネルギー産生栄養素をバランスよく摂ることが重要です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」[1]では、総エネルギー摂取量に占めるべき割合を「エネルギー産生栄養素バランス」として示しています。

1.エネルギー産生栄養素(三大栄養素)とは?

エネルギーを産生する栄養素には、たんぱく質、脂質、炭水化物の3種類があり、これらは総称して「三大栄養素」とも呼ばれます。私たちの体が動いたり、体温を維持したりするためのエネルギー源となる重要な成分です。また、これら3つの栄養素ではありませんが、アルコールも体内でエネルギー源となる物質として扱われます。

2.各栄養素は1gあたりどれくらいのエネルギーになるの?

たんぱく質、脂質、炭水化物が1gあたりに作り出すエネルギー量(Atwater係数)は、以下のとおりです。

  • たんぱく質:約4kcal
  • 脂質:約9kcal
  • 炭水化物:約4kcal

以前はエネルギーにならないと考えられていた「食物繊維」についても、現在では1gあたり約2kcalのエネルギーを作り出すとされています。また、アルコールは1gあたり約7kcalのエネルギーを作り出します。

3.理想的な摂取割合(バランス)はどれくらい?

「日本人の食事摂取基準」では生活習慣病の予防のために、1日に必要なエネルギーのうち、どの栄養素から何%ずつ摂るのが望ましいかという「目標量」が、性・年齢区分ごとに定められています。
18歳から49歳の場合、以下のバランスが目安となります。

  • たんぱく質:13〜20%
  • 脂質:20〜30%(そのうち飽和脂肪酸は7%以下)
  • 炭水化物:50〜65%

なお、たんぱく質の下限値は、フレイル(筋力の低下や身体能力の減弱など)を予防する観点から、65歳以上の高齢者については15%に引き上げられています。

4.バランスを整える際のポイントは?

このバランスを考えるうえでは、まず体を作る材料として欠かせない「たんぱく質」の量を確保し、次に「脂質」の量を調整して、その残りを「炭水化物」で補うという順序で組み立てるのが基本です。
単に合計の数値を合わせるだけでなく、脂質であれば「飽和脂肪酸」を摂り過ぎないようにし、また、「食物繊維」を十分に摂るなど、その栄養素に「どのような成分が含まれているか(構成成分の内訳)」にも配慮することが健康づくりの鍵となります。

(最終更新日:2026年10月1日)

小山 達也 こやま たつや

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所 栄養疫学・政策研究センター 栄養ガイドライン研究室 室長

2013年大阪市立大学生活科学部食品栄養科学科卒業。2015年大阪市立大学大学院生活科学研究科前期博士課程修了。管理栄養士、博士(生活科学)。武庫川女子大学助手、青森県立保健大学助手・助教、美作大学講師、2025年より現職。日本人の食事摂取基準の活用、食事評価法、食事調査などを研究テーマとしている。

参考文献

  1. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2025年版)『日本人の食事摂取基準』策定検討会報告書」
    https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf