2022(令和4)年における我が国の平均寿命は男性81.05歳、女性87.09歳であり、健康寿命とはそれぞれ約9年、約12年の差があります。全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現のために、平均寿命を上回る健康寿命の延伸を実現することが必要です。
平均寿命とは「0歳における平均余命」のことで、2022(令和4)年の平均寿命は男性81.05歳、女性87.09歳であり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響等により、前年に引き続き男女とも若干短縮しました[1]。健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいい、2022(令和4)年の健康寿命は男性72.57歳、女性75.45歳となっています[2]。男女とも、前回2019(令和元)年と比較して統計的な有意差はありませんでした[2]【図1】。
平均寿命と健康寿命の差は日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味しますが、これは、2010(平成22)年から男女とも、徐々に縮小傾向にあり、2022(令和4)年では男性8.49年、女性11.63年となっています【図2】。
我が国の高齢化が急速に進む中、国民一人ひとりの生活の質を維持し、健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会を実現するためには、平均寿命の伸びを上回る健康寿命の延伸、即ち、健康寿命と平均寿命との差を縮小することが重要です。
「健康日本21(第三次)」や「健康寿命をのばそう」をスローガンとする国民運動「スマート・ライフ・プロジェクト」[3]などでは、健康寿命の延伸が強調されがちですが、もう一つの目標は平均寿命との差の縮小であることを忘れてはなりません。
(最終更新日:2025年2月17日)