不飽和脂肪酸は、植物油や魚介類に多く含まれている脂肪の構成成分である。不飽和脂肪酸の中でも、体内で作ることができない「必須脂肪酸」は食事から摂取する必要がある。
脂肪酸は、分子の構造的な違いから飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類されます。不飽和脂肪酸は分子内に二重結合をもつ脂肪酸で、植物油や魚介類に多く含まれており、常温で液体であることが特徴です。
不飽和脂肪酸は、さらに一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。一価不飽和脂肪酸は体内で合成することができますが、多価不飽和脂肪酸には体内で合成できないものがあります。体内で合成できない多価不飽和脂肪酸である、n-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸は、欠乏すると皮膚炎や免疫力低下などが生じることから、必須脂肪酸とよばれています。
n-3系脂肪酸にはα-リノレン酸、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などがあり、α-リノレン酸の一部は体内でEPAに変換され、さらにDHAに変換されます。また、n-6系脂肪酸であるリノール酸も体内でアラキドン酸に変換されます。
多価不飽和脂肪酸は、生体膜の構成成分として重要な機能を担い、さらにn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸は、抗炎症作用や神経機能の維持、免疫応答などに関与しています。日本人の食事摂取基準(2025年版)では、成人におけるn-3系脂肪酸の目安量は男性で2.2から2.3g/日、女性1.7から2.0g/日の間に、n-6系脂肪酸は男性9から12g/日、女性8から9g/日の間にそれぞれ年齢階級別に設定されています。魚介類や植物油から、n-3系およびn-6系脂肪酸を適量摂取することは、健康の保持増進において重要です。
(最終更新日:2026年1月15日)