カルシウム(かるしうむ)

人体に最も多く含まれるミネラルであり、主に骨や歯に存在する。

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カルシウムは、成人の体内に約1kg含まれていて、最も多く人体に存在するミネラルです。そのほとんどがリン酸カルシウム(ヒドロキシアパタイト)として骨および歯のエナメル質に含まれます。体内の残りのカルシウムは、カルシウムイオンとして血液や筋肉、神経内に存在し、血液の凝固を促して出血を予防するほか、筋肉の収縮や神経の興奮性にも関与しています。カルシウムは、骨格を構成する重要な物質であり、不足すると骨代謝(骨吸収と骨形成のバランス)が低下し骨粗鬆症の原因にもなります。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」[1]では、1日当たりのカルシウムの推奨量を、成人男性で750mg(18~29歳は800mg)、成人女性で650mg(75歳以上は600mg)と設定しています。

カルシウムの吸収は、小腸で主に行われ、体内の栄養状態、生理的な状態(成長期・妊娠期・授乳期には高く、加齢に伴い低下する)により影響を受けます。また、カルシウムの摂取量が十分であったとしても、ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が悪くなり、またリンやマグネシウムなどの他のミネラルと相互に影響しながら吸収されることから、他の栄養素の摂取に配慮することも重要です。

カルシウムは、牛乳・乳製品や小魚等に多く含まれ、通常の食事では摂り過ぎることはありませんが、カルシウムサプリメントを使用すると、過剰障害(高カルシウム血症、結石など)を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

(最終更新日:2025年12月1日)

勝間田 真一 かつまた しんいち

東京農業大学応用生物科学部栄養科学科教授

博士(農芸化学)、管理栄養士。
東京農業大学栄養学科助手、助教、准教授などを経て、2024年より現職。
骨代謝に及ぼすミネラル摂取量の影響の検討や生活習慣病予防に関する栄養生理学的研究を行っている。

参考文献

  1. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会「日本人の食事摂取基準(2025年版)『日本人の食事摂取基準』策定検討会報告書」
    https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf